使用済触媒に新しい価値を。
使用済触媒に
新しい価値を。
社内で前例のないビジネスを切り拓く。
社内で前例のない
ビジネスを切り拓く。
入社以来、合金鉄事業に携わり、最初に担当したのは国内メーカーに合金鉄原料を届けるデリバリー業務でした。その原料は耐食性や耐摩耗性を高める役割を持つ合金鉄の原料になり、その合金鉄は自動車の車体や高層ビルの骨組みなど幅広い鉄鋼製品に使われます。海外のトレーダーや生産者とやり取りをしながら、毎月数千トンもの原料を海外から輸入。お客様の工場に届くまでに、アジア、ヨーロッパやアフリカ等世界各国の港から韓国・釜山を経由。積出港や中継地と拠点ごとの情報をキャッチし安定的に届くよう運搬の指示を出すのが主な業務でした。当初は、実物を見ることなくデリバリーを行なっていたので、その価値を捉えきれずにいました。
視点が変わったのは、4か月目。出張でお客様の工場と港へ行った時のこと。港に着いたコンテナから出された山盛りの合金鉄原料をショベルカーですくいあげる瞬間を見て初めて、多くの人が関わるものづくりに圧倒されました。
大きな影響力を持つ製品に携われていると実感したのです。
入社2年目を迎える頃、使用済触媒を任されることに。この使用済触媒とは、製油所で石油精製工程で発生する触媒で、その中からレアメタルなどの希少な金属が抽出できるのです。これは、実は他社が築いてきたビジネスで当社に移管されたもの。製油所から使用済触媒を仕入れ金属分の抽出技術を持つメーカーに納入するまでの流れを、私が引き継ぐことになったのです。
こんな前例のない仕事を私が担当していいのか、と不安はありましたが、他社のベテランの方のサポートも受けられ、ビジネスパーソンとしての貴重な経験が積めました。
契約先の国内数社の製油所、港湾作業会社や運送会社と交渉や物流手配など様々なやり取りを行なっています。製油所側、受入側の状況など相反する条件の間に立ち調整を行っております。
仕入量をコントロールできない廃触媒を調達する仕事は難しくもありますが、「環境にいい影響を与える仕事がしたい」という入社時の思いが叶った形です。再生ビジネスに関わることは、私にとって大きなやりがい。そして、今後、国内の製油所の閉鎖が相次ぐ中、海外にも目を向けていきたい。東南アジアでは製油所が増えているので、新しいソースとして検討しています。石油の精製過程からは、まだ多くの副産物が再生できる可能性があり、新たなビジネスに広がっていくのではないかと思います。そのため、やりがいも責任も大きい。私たちの世代は気候変動に不安を抱え、SDGsに関心を持つ人が多く意識も高い。一度、不要になったものを再び社会に戻す今の仕事は、微力ながら環境課題の解決のサポートになっている。そんな自負を持ってこれからも頑張っていきたいと思います。
2021年新卒入社
東京本社 金属鉱産第二部 所属
S.T
大学では人間科学部を専攻し、ゼミで森林科学を研究。人間の経済活動が自然にどう影響するかを調査した。就活は産業を軸に環境に関わる企業に応募をしていた。丸紅テツゲンに惹かれたのは、鉄スクラップを扱っていることから。今後鉱石由来よりスクラップが増えると思い、リサイクルに携われることに魅力を感じたため。また、丸紅のグループ会社で、総合商社の商社マンと一緒に仕事ができる環境も魅力だった。
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